権利関係 「意思表示」4

【問題7】H19問1 

A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。


 

(1)Aは甲土地を「1,000万円で売却する」という意思表示を行なったが当該意思表示はAの真意ではなく、Bもその旨を知っていた。この場合、Bが「1,000万円で購入する」という意思表示をすれば、AB間の売買契約は有効に成立する。

 

(2)AB間の売買契約が、AとBとで意を通じた仮装のものであったとしても、Aの売買契約の動機が債権者から差押えを逃れるというものであることをBが知っていた場合には、AB間の売買契約は有効に成立する。

 

(3)Aが第三者の強迫によりBとの間で売買契約を締結した場合、Bがその強迫の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはAB間の売買契約に関する意思表示を取り消すことができる。

 

(4)AB間の売買契約が、Aが泥酔して意思無能力である間になされたものである場合、Aは、酔いから覚めて売買契約を追認するまではいつでも売買契約を取り消すことができ、追認を拒絶すれば、その時点から売買契約は無効となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】3

 

【解説】

(1)誤

本肢のAは、自分の意思が真意でないことをわかって意思表示しているため、心裡留保に該当します。心裡留保による意思表示は、原則として有効となりますが、本肢のBはAの意思が真意でないことを知っています。(Bは悪意)このような場合には、無効となります。

 

(2)誤

本肢のAとBは通謀して嘘の意思表示をしているため、虚偽表示に該当します。通謀して虚偽表示をした場合、その契約は無効となります。

 

(3)正

強迫による意思表示の場合には、相手方の善意・悪意にかかわらず、取り消すことができます。

 

(4)誤

泥酔して意思無能力である間にされた契約(意思無能力者が行った契約)は、そもそもはじめから無効です。